食事のほかにも!腸を変える「習慣」
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食事のほかにも!腸を変える「習慣」
腸は食べ物で変えられるとお伝えしましたが、一見関係がないような日常生活の工夫も改善に役立つとか。
腸内環境の大改革で若々しく変身した、辨野先生ご自身の体験も併せてご紹介します。
人生を楽しむ気持ちと腸年齢は関係している!?
「食生活を改善した上で、日常生活の中にちょっとした習慣を加えると、さらに腸内環境をよくすることが期待できます」と辨野先生。ご自身もそれを実践され、健康的に若々しく変身された経験があります。どんなことをすればいいのか、うかがいました。
「ひとつは適度な運動です。おすすめはウォーキング。腸と骨盤の間にある筋肉・腸腰筋(ちょうようきん)を鍛えられるので、排便力を高めることができます。それに、歩くことはストレス解消にもなります。ストレスは腸内細菌のバランスを崩す大きな原因のひとつ。適度な運動のほかに、良質な睡眠、規則正しい生活を心がけ、ストレスを溜めないようにすることも大切です」
また、前向きな気持ちで、積極的に行動することもいいそうです。
「腸内細菌は、うつ病やアルツハイマーなどに関係しているとも言われています。2007 年に実施した『腸年齢と健康意識に関する調査』(ヤクルト健康調査)では、腸年齢が若いグループほど、脳の衰えが少なかったこともわかりました。脳と腸の老化防止に役立つのは、友人や知人と会う機会を多く持つこと、美術や音楽など芸術に触れて感動を味わうこと。年齢を超えて、常に新しいことにチャレンジしている人は、体力も気力もあり、見た目も若々しい傾向にあります。前向きな気持ちで人生を楽しんでください」
何歳からでも遅くない!生活スタイル改善で若返る。
ほかには、時間に追われることなく、リラックスした状態でトイレに座れるように、朝は30分早めに起きるなどの工夫も教えてくださいました。
「食生活を見直す、運動を取り入れる、良質な睡眠をとるなど、腸をいたわるには何も特別なことはありません。私が腸内環境の大革命に乗り出したのも52歳のとき。いつからでも遅くありませんよ」
病気になりにくい身体も、つややかな肌や引き締まったボディラインも、腸の健康から。腸をいたわればきっと、鏡を見るのが楽しくなるような"若々しい自分"に出会えるはずです!
(1)インナーマッスルを鍛える運動やストレッチが、腸のぜん動運動を活発にし、排便力を高められます。ウォーキングは血行がよくなるので、老廃物の排出やストレス解消にも。
(2)人と会うために積極的に出かける、美術や音楽などの芸術に触れ感動を味わうなど、アクティブに生きている人は、腸年齢が若く、脳の老化現象が少ないという傾向にあるそう。
(3)起き抜けのリラックスした状態が、排便にはベスト。ただ朝は家事や支度などで忙しいため、タイミングを逃すことも。朝30分早く起きるなどして、定期的な排便のためのリズム作りを。
辨野先生の実体験!腸を変えると、こんなに変わる!
多忙と飽食が原因で、不健康な状態になってしまった辨野先生は、52歳で一念発起。
腸内環境の大改革を行って、健康と若さを手に入れました。
ぐっと若返り、体調も◎!新たなことにもチャレンジを。
20代の頃は健康的だった辨野先生ですが、35歳から仕事が忙しくなり、運動不足&肉が中心の食生活に。悪玉菌優勢に傾いたため、便質が悪く体臭もあり、やがて体脂肪率もコレステロール値も危険ゾーンに突入。「腸内細菌研究で予防医学に貢献する自分がこれではいけない」と52歳で一念発起し、野菜とヨーグルトを積極的に摂る&毎朝40分のウォーキングが日課という生活にチェンジすると、1週間ほどで善玉菌が優勢になり、便の様子が変化したのだとか。現在までに体重はマイナス16㎏、体脂肪率もコレステロール値も改善。悩みだった痛風や、30年悩まされた花粉症の症状も軽くなったそう。チェロ演奏や、ガーデニング、燻製作りなど、多趣味になり、それも腸内環境改善の一助になっているのだとか。