こんなとき、どうすればいいの?疑問・お悩みにドクターがアンサー
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こんなとき、どうすればいいの?疑問・お悩みにドクターがアンサー
ライフステージやライフスタイルによって身体の守り方への疑問やお悩みはさまざま。「こんなとき、どうすればいいの?」女性の声に、対馬先生がお答えします。
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月経のときに痛みがあります。それで婦人科を受診していいの?
もちろんです。重大な病気が隠れている場合も。
「月経痛くらいで病院に行くのは大げさ」。そんな風に思っている若い女性はとても多いのですが、それは大きな間違い。月経痛にはさまざまな原因が考えられ、子宮筋腫や子宮内膜症による痛みという場合もあります。痛みの強弱にかかわらず婦人科を受診しましょう。
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毎年、健康診断を受けています。それでも婦人科検診を受けるべき?
年に一度は受診を。女性がかかりやすい病気や不調をチェックできます。
自分の身体の状態を知るために、婦人科検診を受けるのはとても大事なこと。会社や自治体で実施されている健康診断は、男性も女性も、どの年代の人も同じ検査内容ですが、婦人科検診は女性がかかりやすい病気や不調をチェックすることができます。年代によって、受けておくべき検査項目がありますので、下の表を参考にしてください。年に一度は受診しましょう。
※この特集のグラフ、図のデータは、すべて『対馬ルリ子 女性ライフクリニック銀座』提供
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女性ホルモンが低下し始めたら、どんな栄養素・成分を摂ればいい?
代表的なものはありますが、年齢や体質によっても変わりますので自ら考えることも大事。
女性ホルモンが低下し始める30代後半なら、エストロゲンに似た働きをする大豆イソフラボン、女性ホルモンの低下とともに減少するカルシウム、代謝を整えるビタミンB群、優れた抗酸化作用があるビタミンCなどが挙げられます。摂るとよい栄養素や成分は、年齢や体質、どんな不調を改善したいかによっても変わってきますから、自分に合ったものを摂るようにしましょう。
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月経前に気分が落ち込みます。どうすれば改善できますか?
それはきっとPMS(月経前症候群)。つらいようなら婦人科へ。
人と話したくない、外へ出たくなくなるなど、気分が落ち込むのは月経前に現れやすい症状です。エストロゲンの分泌が減るプレ更年期以降もよく見られる症状です。軽い運動や、アロマテラピーも効果的。つらい場合は婦人科を受診しましょう。
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誰にでも更年期障害はあるの?
重い人もいれば、まったく気にならない人もいます。
顔がほてったり、のぼせたりするホットフラッシュや、イライラ、頭痛、肩こりなど、更年期にはさまざまな不調が起こりますが、誰もが生活に支障が出るほどの"障害"になるかというと、そうでもないようです。ホルモン変動が激しい妊娠期に、つわりがまったくなかったという人もいるように、つらいと感じにくい人もいます。ずいぶん後になって、「あれが更年期の不調だったのか」と気づく人もいるんですよ。
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プレ更年期から始めるならどんな運動がいい?
ウォーキングやヨガがいいでしょう。
どうしても落ちてくる体力や筋力を保つことを目的に、長期的に続けられる軽い運動がいいでしょう。ウォーキングはすぐに始められる気軽な運動。血行もよくなりますし、ストレスの発散にもつながります。ヨガは免疫力を高め、自律神経の乱れを整えてくれますので、プレ更年期からの運動としておすすめです。
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閉経前なら更年期でも妊娠は可能ですか?
卵が残っているか、検査してみては。
卵巣の中にある原始卵胞の数が減れば減るほど、妊娠の可能性は低くなります。卵子のもとになる原始卵胞は、胎児のときに約200万個備えていると言われています。それは日々減少していき、月経が始まる頃に40万個になり、30代には10数万個、40代になると1万個を切ります。妊娠の可能性は高くはありませんが不可能だとも言い切れません。原始卵胞の残りの目安を調べるアンチミューラリアンホルモン(AMH)検査がありますので、受診してみては。
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エストロゲンに似た成分を、体内で作れるって本当ですか?
本当です。日本人の約50%が産生できます。
大豆イソフラボンに含まれるダイゼインという成分が、ある種の腸内細菌によって、エストロゲンに似た働きをする成分・エクオールに変化します。納豆など大豆イソフラボンを含むものを食べて、体内でエクオールに変化させることのできる人は日本人で約50%もいます。欧米人は約30%だと言われています。エクオールを産生できるかどうか、検査できるキットなどもありますから利用してみてください。