冬になると、外出するのがおっくうになったり、なんだか気持ちが沈みがち…そんなことありませんか?これって“冬だからしょうがない”ことでしょうか。冬に気持ちや体調が変化してしまうのには、
ちゃんと理由があるのです。対処法をきちんと知って、寒い冬でも明るく、元気に過ごしましょう!
冬に体調や気持ちが変化するのはナゼ?
人間も冬眠する!?
寒いから? 自分のせい?どちらも違います。
グッと冷え込む冬になると、朝が起きられない、起きてもなんだか気持ちがスッキリしない、さらには食欲が出て太ってしまう、なんて経験ありませんか? そして、これらを冬のせいだと頭では思っていながらも、「気持ちがだらけているから布団から出られないのかも」「意志が弱いから太ってしまう」と自分に原因があると考えてしまいがちです。
「冬に気持ちや体調が変化するのは、とても自然なことなんですよ」と言うのは、日本大学医学部の内山 真先生。朝に起きられなかったり動くのをおっくうに感じたりするのは、冬になると人間を含むほ乳類全般に元からある変化だと先生は言います。
「例えばクマは冬眠しますね。しかし、冬眠といってもまるで動かなくなるわけではありません。食料が少なく寒さも厳しい冬を乗り切るために、活動をセーブして体力を蓄えているのです。人間も冬 になると、それと似たような状況になります。冬に余計なパワーを消費しないように、身体が反応していると考えてください」
冬が近づくと食欲が増してしまうことも、身体が冬になる前にエネルギーを蓄えようとしているからだそうです。つまり体調や気持ちの変化は、クマと同じように身体が環境の変化に適応しようとしているだけ。生き物として身体に備わっている仕組みなのです。
どうやらこの仕組みを理解することが、冬を元気に過ごすヒントを得ることにつながりそうです。そこでまず、身体でどんなことが起こっているのか、次ページで詳しく見ていきましょう。
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