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肥満や病気のリスクに関係!?腸内フローラを整える食事とは?(3/4)

掲載号 vol.

腸内フローラの変化は、病気の予兆?

健康であれば、腸内フローラは、あなたにとってベストなバランスを保っています。でも、さまざまな要因によって腸内フローラが変化すると、病気につながることも。

お腹にいるのは、それぞれのエリート細菌!

「腸内フローラのパターンは人によって違います。国によっても、地域によっても、双子でも違うことがわかっています。そして、それぞれの人の腸内環境に最も適応した腸内細菌のみが、お腹の中に住むことができるのです。いわば、エリート細菌ですね」

私たちは、母親のお腹から産まれる瞬間にさまざまな腸内細菌と出合います。母親の胎内にいるときはほぼ無菌ですが、産道を通るときに口や鼻から細菌が入り、やがて腸の中に住み着きます。その後、さらに多くの菌を獲得し、3歳ぐらいで大人型の腸内フローラとなることが知られています。以降、健康で生活環境に大きな変化がなければ、腸内フローラのパターンは、成年期までの間はそれほど大きく変わらないと考えられます。

「腸内フローラが人によって違う理由は、遺伝的な要因よりはむしろ、生活環境や薬の摂取状況、そして日々の食事内容がそれぞれ違うことに起因しているようです。腸は“内なる外”と言われる器官。身体の中にありながら、外の環境とつながっていて、口からさまざまなものが運び込まれます。そのため、腸内細菌は実に過酷な状況に置かれているのですが、そんな環境でも生き残ってきた腸内細菌は、やはりかなりのエリートだと言えるでしょう」

腸内フローラの変化 3歳くらいまでに大人型になり、成長期までの間はそれほど大きく変わらない。

腸内フローラの変化 3歳くらいまでに大人型になり、成長期までの間はそれほど大きく変わらない。

エリートが競い合い、椅子取りゲームを展開。

エリート細菌たちは腸内でどのように振る舞っているのか?その様子は椅子取りゲームに例えられるのだそう。

「ヨーグルトなどの発酵食品から摂る乳酸菌やビフィズス菌は、腸内に簡単には定着できないことがわかっています。それはすでに座席が満席だからです。すべての椅子にエリート細菌が座っているため、外からやって来た細菌が座れない状態なのです」

エリート細菌たちは助け合ってもいますが、競い合ってもいて、常に自分たちが座る椅子の数を増やそうとしています。しかし、そこで起こる変化によっては、病気につながることもあるのです。

腸内細菌は“椅子取りゲームを展開”

腸内細菌は“椅子取りゲームを展開”

人が健康なとき、腸内細菌はそれぞれの菌が集団を作って存在し、ベストなバランスを保っています(上の図①を参照)。しかしストレスがあったり、睡眠不足になったり、腸内細菌に糧が届かなくなると、椅子から離れてしまうものが出てきます(同②)。そうしてできた空席を、われ先に!とほかのグループの菌が奪ってしまうのだそうです(同③)。ある種の菌だけが増え、ほかの菌の種類が減ると、多様性が低い状態になってしまいます。人間の世界に例えると、得意分野が同じ人しかいない状態。その分野には強くはなるものの、専門外のアクシデントには対応しきれなくなってしまいます。菌の種類が減ることで、アクシデントに対応できず、結果として病気につながる可能性もあるのではないかと考えられています。

「できた空席に、外から来た病原菌が座ることもあります。それがいわゆる感染です。病気は、さまざまな要因が重なって起こるもの。腸内フローラもそのひとつです。人間の遺伝子型を変えることはできませんが、腸内フローラはコントロールすることができます」

腸内フローラを整えるために今できるのは、やはりきちんと食べること。特に、腸内細菌が喜ぶものを摂るのが大事なのだそう。本誌編集部が、その腸内細菌の好物を1か月摂り続けたところ、腸内フローラの多様性が増し、複数のメンバーに嬉しい変化もありました。

腸内細菌の好物とは? 実は、きちんとした食生活を送れば自然に摂取できるものだったのです。

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