難しくない!運動でできる貯筋。
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難しくない!運動でできる貯筋。
美と健康に不可欠な筋肉。残念ながら短期間で備わるものでもありません。
だからこそ、今から運動を始めて、きちんと"貯筋"をしておきましょう。
増やすことだけでなく、減らさないことも貯筋だと考えて、できることから少しずつやってみましょう。
簡単にできる運動で減少を食い止め、増やす!
放っておくと筋肉は年々減少していく一方。それを食い止めるために、また、増やしていくために有効な方法のひとつが運動。軽い運動でも健康作りに役立ちますが、短期間で理想的に筋肉が備わるわけではないのも事実です。将来を考えて貯金をするように、未来の健康を考えた“貯筋”を始めましょう。美と健康のための運動方法を、安藤先生にうかがいました。
「その前に少し、筋肉の仕組みについてお話ししましょう。私たちの動作はすべて筋肉に支えられています。例えば、腕や腰の曲げ伸ばしなどの動作は、表と裏の筋肉が協調作業をしています。どちらか一方にだけ筋肉がついても、スムーズな動きや姿勢の改善にはつながりません。ですから、運動をするときは、身体の前と後ろ、右と左の筋肉をバランスよく鍛えることが大切です」
長期的に続けられるように、簡単で、辛くないこともポイント。
「アスリートのように鍛え上げるのではなく、美しさと健康を目的にしたものですから、ストイックになる必要はありません。家で簡単にできる運動から始めましょう。慣れてきたら徐々に回数を増やしていけばいいというつもりで。筋肉の重要性に気付いたら、まず、できることから始める。それが大事だと思います」
お腹周りの筋肉が腰痛にも関係している?
「仰向けに寝た状態から、手を使わないと起き上がれない人は、腹筋が弱っているサイン。毎朝の“起き上がる”といった動作にも、腹筋は重要な役割を果たしているんです」
“身体の表”であるお腹側を鍛えることは、そういった日常的な動作がスムーズになるというメリットが。加えて、体型改善にも役立ちます。
「女性ホルモンが優位な10~20代は、腰周りや大腿部(だいたいぶ)、胸部などに脂肪がつきやすく、それほど努力しなくても女性らしいプロポーションが維持されます。ところが、中高年になると女性ホルモンの分泌が減り、お腹だけに脂肪がつきやすくなってしまうんです。お腹側の運動は、この悩ましいお腹のたるみの引き締めにも効果的です」
ウエストサイズが小さくなるなど、見た目にも変化がわかれば、モチベーションアップにもつながるはず。
「最初は日常的な動作が楽になったり、疲れにくくなったりという実感から、次第に見た目にもわかるような嬉しい成果も期待できます」
さらに、お腹側を鍛えると、腰痛の改善も期待できるそう。“腰痛だから腰”というわけではないのだとか。
「背骨の腰の部分にある腰椎(ようつい)を、過剰に動かしてしまうことで腰痛になります。腰椎は繊細なので、実はあまり動かさないほうがいい場所。そこを動かさないように守るのが、お腹周りの筋肉です。鍛えればコルセットのような役割を果たしてくれます」
お腹側のエクササイズ
❶から❷の動作を5秒を目安に行います(例えば、お腹のエクササイズなら、腰を上げるのに2秒、その状態を1秒キープ、腰を戻すのに2秒)。1セット10回×2、週に2回行うのが理想ですが、まずはできる回数から。その後少しずつ回数を増やしていきましょう。
お腹のエクササイズ
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❶ 床に仰向けに寝て、膝を立てる。
脚は、肩幅くらいで開ける。頭を支えるように手をそえる
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❷お腹を締めるようにして、腹筋運動の要領で頭を持ち上げる。勢いよくするのではなく、ゆっくりと
脇腹のエクササイズ
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❶横向きになり、腰を起点に身体に角度をつける。膝を曲げ、片方の腕で身体を支える。反対の腕は腰に
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❷そのまま腰を上げる。このエクササイズは5秒でなくてOK。支える腕を変えて、逆サイドも同様に
胸部のエクササイズ
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❶四つん這いになる。腕は肩幅よりも少し大きめに開く。このとき、背中~ヒップが真っ直ぐになるように
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❷腕立て伏せの要領で、腕を曲げていく。身体が床につかないように、繰り返す