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内から外から美容ケア

お花見は日焼けに注意!紫外線対策、今のままで大丈夫?(2/2)

掲載号 vol.12

記事内容

読了時間:8分

日焼け止めにまつわる 疑問Q&A

日光に当たった後、肌が赤くなるのを防ぐことができる?
日光に当たって、肌が赤くなる現象を「サンバーン」といいます。これは紫外線のUV‐B波が原因で起こる炎症反応。日やけ止めに表示されているSPFはSun Protection Factorの略で、UV‐B波をカットし、サンバーンを起こりにくくする効果を示しています。SPF値の高い日やけ止めほど、肌が赤くなるのを防ぐ働きがあると言えます。
“SPF”値が高い日やけ止めは肌に負担になりそう……。
日やけ止めの効果が高くなるほど、肌に刺激を与えるということはありません。ただ、日やけ止めが肌を密閉するため、乾燥やムズムズとした違和感を感じる方もいるようです。最近はしっとりタイプや、のびがよいタイプなど、さまざまな使用感の日やけ止めがあるので、自分の肌に合うお気に入りを見つけましょう。
日やけ止めに表示されている“PA”は何を示しているの?
PAはProtection grade of UVAの略で、UV‐A波をブロックする効果レベルを表すもの。PA+から++++まであり、+(プラス)が多いほど、UV-A波を防ぐ効果が高くなります。肌の奥深くまで浸透して、シワやたるみの原因を作るUV‐A波は、紫外線全体の9割を占めているというのも特徴。ガラスを通して室内にも入り込むので、部屋の中で過ごす日でも要注意。UV‐A波の影響は、すぐに症状が出るわけではありませんが、後になってシワや肌の弾力低下となって現れます。日やけ止めを選ぶときはPA値も参考にして、UV-A波をしっかりブロックしましょう。
日常生活とスポーツ・レジャー、同じ日やけ止めでいい?
屋外のレジャーと室内で過ごす日では、肌が受ける紫外線の量が違います。その日、肌に受ける紫外線の量を考えて日やけ止めを使い分けることをおすすめします。長時間、屋外で紫外線に当たる日にはSPF値の高いものを。普段の生活なら、SPF20〜30程度で十分。ただし、UV-A波の影響は室内と屋外どちらでも受けるので、PA値は必ずチェックしましょう。
塗り方のコツは?
汗や摩擦で、日やけ止めは落ちてしまうので、こまめに塗り直すことが大切。塗り直しがしにくい顔は、朝は日やけ止めの上に紫外線防止効果のあるファンデーションを重ね、昼には、ファンデーションを塗り直す習慣をつけるとベター。また、日やけ止めは使う量も重要。使う量を1/2にした場合、効果は1/3に落ちるというデータも。使用目安を参考に、これまで十分な量を使えていなかった場合は、気持ち多めに塗ることを心がけて。
日やけ止めは日ざしがきつい時期だけでいいの?
冬は紫外線の影響を受けないと思っていたら、それは間違い。UV-A波の量はUV-B波と違って、一年中ほとんど変わりません。冬の紫外線ダメージは、目に見える変化はあまりありませんが、皮膚の内側でシワやたるみの原因を作っています。年間を通して日やけ止めを使用するようにしましょう。
日やけ止めはきちんとクレンジングすることが必要なの?
日やけ止めのタイプに合わせて、クレンジングや洗顔で落とすことが大切。肌の上に余分なものを残さないことが、美肌づくりの基本です。一日の終わりには、きちんと日やけ止めを落とす習慣をつけましょう。
美肌のためには、できるだけ日光に当たらないほうがいいの?
紫外線は、肌には悪影響を与えますが、私たちの身体にとって重要な働きも果たしています。私たちは、紫外線に当たることで体内にビタミンDを作り出します。丈夫な歯や骨を作るために必要なビタミンD。適度な紫外線を浴びることで大切な栄養素を作り出す効果があります。しかし、紫外線の影響を受けやすい顔などはしっかり対策すること。過敏になり過ぎず、紫外線と上手に付き合っていくことが必要です。

春一番のお出かけは要注意!

春と秋の紫外線量はほぼ同じですが、冬の間は紫外線量が少なく、肌は油断しているため、春は紫外線の影響を受けやすい状態に。そのため、量は同じでも秋より春のほうがより注意が必要です。肌に悪影響を与える紫外線は、私たちの目では見ることができないため、知らないうちに浴びてしまっているのが怖いところ。夏が近づくと感じる、ジリジリとした暑さやまぶしさは「熱線」と言い、紫外線とは別のもの。「日ざしが強くなってきたな」と感じてからでは、紫外線対策は遅いのです。日やけ止めは、暖かくなり始めてから最初のお出かけは特に念入りに。そのほか、梅雨の間の晴れ間にも気をつけて! また、紫外線は空から降り注いでいるように思われがちですが、地面からの照り返しや散乱光などにも注意が必要です。


この先生に聞きました!

上出良一先生

上出良一先生

かみで りょういち

東京慈恵会医科大学附属 第三病院 皮膚科診療 部長・教授

1973年東京慈恵会医科大学卒業、1981年より2年間ニューヨーク大学メディカルセンターならびにカリフォルニア大学サンディエゴ校メディカルセンターで、光線過敏症の研究に従事。2005年、東京慈恵会医科大学皮膚科学講座教授。2007年より現職。著書は『知って防ごう有害紫外線』『からだと光の事典』など

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