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知っトク!?健康スキル

肥満や糖尿病の予防に!身体は食事・運動の時間で変わる!(3/5)

掲載号 vol.33

『体内時計』を整える!太りにくくなる朝食とは?

美と健康に欠かせない朝食。健康志向が高まり欠食する人は減っているようです。が、食べるものによって、体内時計をリセット&進める力が弱い可能性もあります。

多くの人が、朝食で摂れていないものとは?

朝の光を浴びて親時計ををリセットできても、朝食を摂らなければ、特定の子時計はリセットできないまま。体内時差ボケのない、健康な身体作りを目指す上で朝食は欠かせないものです。

「東京・港区の小学生、中学生の1万人にアンケートを取ったところ、朝食を摂っていると答えた生徒は90%いました。ただ、その内容を調べると、多くの生徒が朝に摂るべきものが摂れていないことがわかったのです」

トーストやおにぎりだけ、スムージーだけでは不十分。子時計をリセットする力が弱いそうです。

「リセット効果があるのは、インスリンの分泌を促進するもの。つまり糖質を多く含むものです。ですからトーストやおにぎり、スムージーは当てはまっているのですが、それだけだと効果として弱い。私たちが行ったマウスを使った実験では、糖質にタンパク質を足すとリセット効果が高くなることがわかったのです」

先の東京・港区で実施したアンケートで朝食にタンパク質が不足している生徒には、運動が苦手、体力がないと答えた生徒が多かったことがわかりました。それには筋肉が少ないことが関係しているかもしれません。

「朝は筋肉が作られる時間ですから、その材料となるタンパク質が朝食に必要なのです。朝にタンパク質を摂るほうが、夜に摂るよりも筋肉が増えることがわかっています(下のグラフ参照)」

高タンパク質の朝食で、筋肉が増える!

筋肥大率

柴田先生の研究。負荷をかけて筋肉を鍛えたマウスを、朝の餌を高タンパク質にしたグループ、夕方の餌を高タンパク質にしたグループ、朝夕の餌のタンパク質を均等にしたグループに分けて飼育(一日に与えるタンパク質は同量)。2週間後の筋肉量を比較したところ、朝に高タンパク質の餌を摂ったグループが最も筋肉が増えることがわかりました。タンパク質は同量であっても、朝に摂るのが重要だとわかります。

筋肉不足は、肥満や糖尿病、サルコペニアにもつながります。ただ摂るのではなく、タンパク質に富む朝食を摂ることが健康作りに欠かせないのです。

朝食はしっかり、夕食は軽めに。

朝食でタンパク質を摂ることに加え、“しっかりと摂る”ことも大切だと言えます。

「“夜に食べると太る”のはよく知られていますね。それは、時計遺伝子のひとつで脂肪蓄積のスイッチを制御する【B-mal1】が関係しています。夜に最も脂肪を溜め込むよう働くので、夜に摂った糖質と脂質が脂肪になりやすいのです。夕食を軽くすることが肥満予防になると、マウスを使った実験でわかっています。理想は朝にウエイトを置いた食事。最も太りにくい食事の摂り方だと言えます(下のグラフ参照)」

朝食にウエイトを置くと、太りにくい。

体重増加率

参考文献:Fuse et al., J. Circadian Rhythm, 2012

マウスの食餌を5パターンに分けて飼育し、体重の増加率を調べた実験(一日の摂取カロリーはすべて同じ)。最も増加率が高かったのは、時間を決めずに自由に餌を食べたマウス。続いて高かったのは、夕方1回、朝1回と、一日の食餌を1回で摂るパターン。最も増加率が低かったのは、朝にウエイトを置いた2回の食餌です。一日に同じカロリーを摂るのでも、朝にウエイトを置くと肥満になりにくいと言えます。

午前中から昼間は、腸が、糖質をエネルギーとしてとり込むために最も働く時間。ですから一日の食事量の大半を昼食までに摂るのが理想です。朝には、肉や魚、卵、乳製品、豆などでタンパク質を摂ること。昼間は、とんかつやラーメンなど好きなものを摂ってもよいそうです。

「ヒトは昼行性動物。人類が誕生して以来500万年間のほとんどが、日の出、日の入りに合わせた生活を送ってきたのですから、夜に活動をするように身体はできていません。朝食はしっかり。夕食は軽めに。これが、健康につながる食事の仕方なのです」

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