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太る食べ物は依存する!?肥満へのループを断つ玄米の効果(3/3)

掲載号 vol.25

1日1回の玄米で食の好みを変え、満足”を覚える脳に!

日本人が昔から食べていた玄米は、とても栄養価の高い食品であることはすでに知られていますが、高脂肪食への依存を断ち切るためにも効果的だそうです!肥満の改善だけでなく、"満足"を覚える脳にする、玄米の効果とはどんなものなのでしょうか。

メタボ患者が玄米食で変わった!

玄米食の効果を調べるため、メタボ患者を対象にした臨床実験も行われました。1日3回の白米のうち、1回分を白米と同じカロリーの玄米に置き換えるというものです。その結果、玄米を1日1回食べ続けて2カ月後には、明らかな体重減少(下グラフ参照)、食後の高血糖・高インスリン血症・脂肪肝の改善効果も認められました。

「週に4~5回もファストフードを食べていたり、毎日のように牛丼を食べていた人が、1日1回の玄米食に変えたところ、“もうあまり食べたくない”と思うようになったことが、アンケート調査で明らかになりました。これはマウスでの実験でも同様の結果です。脂ぎったエサばかり食べていたマウスに玄米の粉を混ぜたエサと、白米の粉を混ぜたエサを与えたところ、玄米を食べたマウスは次第に脂ぎったエサを食べなくなっていき、肥満も解消していきました。この変化をもたらしたのが、ガンマオリザノールなのです」

食の好みを変化させるガンマオリザノール。

ガンマオリザノールとは、玄米の米ぬか部分に含まれる特有の成分で、玄米やコメ油以外の食品には含まれていません。血中の脂質を低下させる働きや、更年期障害の症状の緩和など、多くの健康効果があり、すでに医薬品としても活用されています。

「ガンマオリザノールは小胞体ストレスを軽減させ、高脂肪食を食べたい気持ちも抑えます。ガンマオリザノールの摂取は食の好みを変え、肥満改善につなげることができるのです」

ただし、「ガンマオリザノールによって誰もが肥満を改善できるわけではない」と益崎先生。

「なぜ肥満になっているのか、どういう食の好みで太ってしまったのかによって、効果は大きく変わってきます。たとえばご飯の食べ過ぎなどによる、“糖の摂り過ぎ”が原因の肥満への効果はわかっていません」

毎日続けることで玄米は健康効果を発揮。

今食べている白米をすべて玄米に置き換えることが理想ですが、1日1回を玄米に変えるだけでも効果が期待できます。

「特に女性にはおすすめで、玄米を食べることによって数年後の肌ツヤは明らかに変わると思いますよ。ただし玄米に持ち越し効果はありません。先週1週間、玄米を食べ続けたから、今週は白米でもいいだろう、とはできないんです。1日1食でも、毎日続けることが大切です」

いきなり玄米食に変えるのが難しければ、下で紹介するような方法で、少しずつとり入れることから始めてみましょう。

ガンマオリザノールだけでなく、食物繊維やビタミンE、ビタミンB1、マグネシウムなど、幅広い栄養素が豊富に含まれている玄米。毎日の食習慣にとり入れて、健康な身体を目指しましょう。


この先生に聞きました!

益崎裕章 先生

益崎裕章 先生

ますざき ひろあき

琉球大学大学院医学研究科
内分泌代謝・血液・膠原病
内科学講座(第二内科)教授

1989年京都大学医学部卒業。1996年京都大学大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。2000年から3年間、ハーバード大学医学部に留学、現ハーバード大学医学部長のジェフリー・フライヤー教授に師事。2009年より琉球大学大学院内分泌代謝・血液・膠原病 内科学講座(第二内科)教授に。2015年より琉球大学医学部副医学部長を務める

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