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ほっこり癒しの時間

動物が医療で活躍!?健康を助けるアニマルセラピーとは(1/3)

掲載号 vol.19

「カワイイ!」と胸がキュンとしたり、触れ合ううちに、とてもリラックスしたり。犬や猫をはじめ、動物は、一緒にいるだけで私たちの心を豊かにしてくれる存在だと言えます。動物と過ごして感じる、癒しや楽しさ。それらは私たちを幸福な気分にさせてくれる上、実は、健康にとてもよい効果を生んでいるのだそうです。

記事内容

読了時間:15分

この先生に聞きました!

横山章光先生

横山章光先生

よこやま あきみつ

帝京科学大学 アニマルサイエンス学科 准教授

1990年に産業医科大学を卒業し、その後共済立川病院のMPU(精神身体合併症治療病棟)に勤務。94年より6年間、同院でアニマル・セラピーにかかわる。大和市立病院、防衛医科大学校病院精神科などの勤務を経て、2005年、帝京科学大学 アニマルサイエンス学科講師に。06年より現職

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ストレスをも跳ね返す!人を強くする、動物との絆。

ストレスをも跳ね返す!

を強くする、動物との

一緒に暮らす中で、深まっていく動物との絆。
あまりに自然で気付かないかもしれませんが、その絆は、人の心を強くする効果があるようです。

言葉を介さないから、関係がシンプルになる。

犬や猫など、動物を“ペット”としてではなく“家族”としてともに生活する人が増えている今。こちらをじっと見つめたり、寄り添うようにそばにいてくれたり、彼らのそんな姿に心が穏やかになるのを感じる人も多いでしょう。言葉を使わないでも、気持ちが通じ合っていると感じることが、きっとあるはずです。「人には複雑な感情や思考があって、思いとは別のことを言ってしまうことがあります。だから人と人が付き合う上では、相手を気遣うために空気を読むなど、難しい作業が必要になってきますが、動物とは言葉がない分、関係がシンプルになります。例えば目の前にいる犬が、今嬉しいと感じているのか、困っていると感じているのかがわかりやすい。誰にも言えないことを話したとしても、動物はその秘密を誰かに漏らすこともありませんよね。動物と人には、人と人との関係とは違う、特別なものがあるのでしょう」

今回お話をうかがったのは、帝京科学大学アニマルサイエンス学科の横山章光先生。精神科医として診療にあたりながら、人間と動物の関係を研究している先生です。

家や学校などでの動物の世話を通して、小さな子どもが少し成長したように思えたことはありませんか? それは、動物との間に生まれた絆が、子どもを大きくしているようです。
「散歩に連れて行ったり、食事を与えたり、動物の世話は面倒なもの。でもこの面倒な中に絆が生まれてくるんです。私が診ている患者の中にも、『自分がいなくなったら、この犬を世話できる人がいなくなる。だから前向きに生きようと思う』と話した人もいます。動物との絆は人を成長させ、強くし、生きる力まで与えてくれるものなのだと思います」

動物と暮らすと高まる、ストレスを跳ね返す力。

動物と暮らすと、“絆ホルモン”とも呼ばれる物質、オキシトシンの分泌が活発になると言われています。
「学会でもそう発表されていますが、私は、動物を飼うことでレジリエンスが高まると考えています。レジリエンスとは回復力や弾力という意味。これまで精神科の医療は、患者のストレスをなくすのが大事だと考えられてきましたが、今はストレスを跳ね返す力、つまりレジリエンスを高めようという考え方が進んでいます。例えば、恐怖体験が原因で心に深い傷を負うPTSD(心的外傷後ストレス障害)。同じ体験をしても、PTSDになる人とならない人がいて、ストレスを跳ね返す力が高い人はPTSDにならないのではないかと考えられています。動物と暮らすことで人は、レジリエンスを高めているのではないでしょうか」

動物と人の、そんな関係を利用して、今、医療の現場でも動物の力が活かされています。次ページからは、横山先生も研究・実践されているアニマル・セラピーについて紹介します。

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