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知っトク!?健康スキル

生活習慣と早期発見がカギ!認知症対策、最前線!(1/5)

掲載号 vol.19

今もっともなりたくない病気は、がんよりも認知症だと言われています。認知症は特別な存在ではなく、誰もがなる可能性のある病気ですが、実は、正しく知って備えることで、今後の対策が変わっていくのです。
これからも健康でいきいきと暮らすために、今、備えを始めましょう!

この先生に聞きました!

朝田隆先生

朝田隆先生

あさだ たかし

筑波大学附属病院緩和医療 センター長
認知症疾患医療センター長

東京医科歯科大学医学部卒業、イギリス オックスフォード大学老年科留学後、山梨医科大学精神神経科、国立精神神経センター武蔵病院を経て現職。国立精神神経医療研究センター特任総長補佐、日本老年精神医学会副理事長ほか。厚生労働省認知症対策総合研究事業のリーダーも務めた。2014年9月より「オリーブクリニック御茶の水」で認知症のデイケアも開始

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認知症が増加中!すでに身近な病気に。気付きにくいから増えていく!?

高齢者の4人に1人が認知症の時代!

テレビ番組や新聞などで最近よく見かける認知症。発症してしまうと元に戻らないことはご存知だと思いますが、誰もがなるわけではない、と思っていませんか?

日本は今、男女とも平均寿命が80歳を超える世界一の長寿の国となっています。今後も進んで行く高齢化社会に向けて、健康な生活を維持していくための取り組みがさまざまに行われていますが、そんな中、骨粗しょう症や糖尿病といった加齢・生活習慣が原因の病気と同じように、実は認知症も患者数が増加し、問題視されています。

2013年に発表された厚生労働省のデータによると、65歳以上の認知症患者は約462万人、“予備軍”と言われる層を加えると約842万人に上りました。予備軍も5年以内に認知症へ進行する場合が多く、高齢者の“4人に1人”が認知症に関係することになります。約20年前に旧厚生省が予測した2012年の認知症患者数は多くても250万人だったので、実際は、予想を遙かに超えるスピードで増加していることがわかります。

生活習慣病で知られる糖尿病の患者数が2013年現在で950万人だったことから考えると、認知症もすでに、身近な病気になっていると言えます。

なりたくないけど対策もしていない!?

40〜60代の女性約500名に実施した認知症に関するアンケートでは、認知症になることへの不安があると答えたのは約8割、しかしそのうちのほとんどの人が、特に予防や対策をしていないと答えたそうです。

「多くの人がまだ、認知症は高齢者の病気だから、自分には関係ないと思っています。だから認知症になりたくないとは思っていても、そのためのケアをしていないのではないでしょうか」と言うのは、筑波大学附属病院で認知症の早期治療・予防を専門に研究する朝田 隆先生。

「例えば風邪は症状が誰の目にもわかるので、薬を飲んで治そうとします。しかし認知症は、糖尿病などの生活習慣病のように一般的な健康診断では見つけられません。加齢が原因のもの忘れとの違いもわかりにくいので、最初は自覚症状もなく、気付くのが難しい病気。だから自分には関係ないと思ってしまうのですが、それが患者数を増やすことにつながっているのです」と指摘します。

「認知症は加齢とともに症状が進みます。症状が進行して変化が現れてから対策を考えがちですが、最近は研究が進み、なってから治療するのではなく、もっと前の段階で対処することで、なる前の予防・対策ができることがわかってきたのです」