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知っトク!?健康スキル

アンチエイジングになる!?あなどるなかれ「だ液」のチカラ(1/3)

掲載号 vol.9

だ液については多くの人が「特に意識したことがない」のでは。中には「なんとなくキタナイ」と感じる人もいるでしょう。
しかし、それは大きな誤解。実はあなたの健康を守り、キレイへ導いてくれる大切な存在だったのです。
知らないなんてもったいない!タメになる情報を集めました。

この先生に聞きました!

齋藤一郎先生

齋藤一郎先生

さいとう いちろう

さいとう いちろう

「ドライマウス研究会」を主宰し、鶴見大学附属病院でドライマウス外来を開設。08年より12年まで同病院長を務める。日本抗加齢医学会理事、アンチエイジング医学編集委員。米国スクリプス研究所研究員、東京医科歯科大学難治疾患研究所助教授、徳島大学歯学部助教授を経て02年より現職。著書に『「現代病」ドライマウスを治す(講談社)』、『ドライマウス-あなたの口、乾いていませんか?(日本評論社)』などがある

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驚き!1日のだ液量は1.5ℓ

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起きている時も、寝ている時も、常に口の中にあるだ液。無意識のうちに、大きなペットボトル1本分近くも分泌されているなんて驚くばかり。では、一体なぜこんなにも大量のだ液が出ているのか、そしてそれはどんな働きをしているのか、詳しくチェックしてみましょう。

私たちのだ液はなんのためにあるの?

口の中に潤いを与えてくれているだ液。そのおかげで円滑に話すことができたり、食べ物がスムーズに飲み込めたりと、普段、わたしたちが気づかないうちに、さまざまな役割を果たしています。
では、そのだ液は、どこからやってくるのでしょう? 答えは、口の中につながるだ液腺。耳の下、顎の下、舌の下の三大だ液腺と、粘膜に点在する小だ液腺から分泌されています。そして、その分泌量は1日約1.5ℓ。それだけのだ液が、起きている間はもちろん、睡眠時も自然に分泌されて体に大切な働きかけをしてくれます。
だ液がしっかり分泌されているのは、健康な証拠でもあるのです。

知れば知るほどだ液に感謝!

「おいしい!」と笑顔で食事ができるのも、だ液の働きのおかげ。口の中で咀嚼した食べ物が、だ液中に溶けることで味を感じやすくしてくれます。また、だ液に含まれる消化酵素のアミラーゼが糖質を分解し、口の中で咀嚼した食べ物を消化しやすい状態に。
食道を通って胃に運ぶ際も、食べ物とだ液が混ざり合うからこそ、内臓を傷つけることもありません。だ液中に含まれるムチンは熱いものや硬いもの、刺激物を食べた時にのどや食道が傷つくのを守り、粘膜を修復してくれるのです。加えて、だ液には皮膚や血管、神経の傷を修復したり、それらの状態を保つ成長因子も含まれています。おまけに、だ液は食事のあと、歯に付着した食べ物のカスを洗い流したり、酸性にかたむいた口の中を中和し、歯をトラブルから守ってくれます。さらに、だ液中の成分であるリン酸やカルシウムが歯を再石灰化し、歯の表面のエナメル質をキープ。歯の周りに安定してだ液があると、虫歯になりにくいだなんて! なるほど、歯の健康にも密接に関わっているとは、あなどれません。
外界と直に接する器官である口は、細菌やウイルスにもさらされています。そこでもだ液は大活躍。外から入ってくる雑菌の増加を抑えたり、死滅させる役割も担います。これは、タンパク質の一種であるラクトフェリンや、酵素の一種であるリゾチームなど、複数の抗菌物質がだ液中に含まれているからです。
歯周病、口臭、そしてさまざまな感染症を防いでくれているだ液。こんなにもわたしたちの健康をサポートしてくれていたなんて、感謝しきりです。