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知っトク!?健康スキル

正しく知りたい、コレステロールの新常識!(1/5)

掲載号 vol.9

この先生に聞きました!

中谷矩章先生

中谷矩章先生

なかや のりあき

中谷内科クリニック院長

慶應義塾大学医学部内科勤務の後、米留学。帰国後、東海大学医学部第一内科助教授、東京都国保連合会福生病院(現・公立福生病院)院長、慶應義塾大学医学部客員教授を経て、2003年『中谷内科クリニック』開院。併設の脂質・生活習慣病研究所では所長としても活躍。『食べて改善 コレステロールと中性脂肪』をはじめ、著書多数。また、NHKの『今日の健康』や、『クローズアップ現代』などにも出演経験を持つ

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善玉?悪玉?正しく知りたい、コレステロール

気にはなる、でもよく分からない。そもそもコレステロールって何!?

健康診断などで健康状態を表す数値を改めて目の当たりにすると、ドキッとさせられることはありませんか。
“コレステロール値”もそのひとつ。しかし、数値の意味が分からなかったり、コレステロールの増減は自覚症状がないため、「特に対策をしていない」という人も多いようです。そもそもコレステロールとは何のためにあるのでしょう?
中谷内科クリニック院長・中谷矩章先生にお話をうかがいました。

基礎編 善玉?悪玉?正しく知りたい、コレステロール。

「コレステロール値が高い」と指摘された人の中には、「気にはなっているけど、どうしたらいいか分からない」という人もいるのでは?
まずは、きちんと知ること。すべてはそこから始まります。

コレステロールはなくてはならない大切なもの。

中谷先生によると、「コレステロールを悪者と決めつけてはいけない」とのこと。
「コレステロールはなくてはならないもの。体内に広く分布している脂質の一種で、細胞膜やホルモン、胆汁酸の材料として重要な役割を担っています。人間の身体はもともと“節約遺伝子”なるものを持っており、生命を維持するために必要な物質をできるだけ多く体内にため込むようにできています。特に日本人は欧米人に比べ、その節約遺伝子が発達していると言われています。コレステロールも基本的に少ない量でまかなおうとするので、飽食の現代、そもそも私たちはコレステロール過剰になりやすいのです」

コレステロールの3大役割
1細胞膜の材料
2ホルモンの材料
3胆汁酸の材料

善玉や悪玉、一体どういう意味なの?

体内には、通常約100~120gのコレステロールが存在します。そのうち、20~30%は食事から摂り込まれたもの。残り70~80%は主に肝臓で合成されます。ともに血流によって全身へ運ばれ、細胞膜やホルモンの材料となるわけですが、ただし、脂質であるコレステロールはそのままだと血液に溶けません。そこで、水となじむタンパク質と結合し、リポタンパクと呼ばれる粒子となって血液中を移動します。健康診断の結果表などで目にするLDLコレステロール、HDLコレステロールは、このリポタンパクの種類のことです。
LDLは肝臓から全身にコレステロールを届ける“運び屋”として大切な役割を果たしています。しかし、増え過ぎると血管壁に入り込んで酸化されると、動脈硬化の原因になることから悪玉と呼ばれるように。一方、HDLは余分なコレステロールを肝臓に戻す“回収屋”であり、善玉と呼ばれています。
つまり、善玉、悪玉とはリポタンパクの違いであって、コレステロールそのものが異なるわけではないのです。

コレステロール値の理想とは!?

コレステロールは多過ぎると深刻な病気の原因になることは確かですが、数値の意味を正しく理解することが先決。例えば一時的に下がったとしても、それで安心してしまい、肝心の健康管理がおざなりになっては本末転倒です。
「コレステロールの数値はあくまで目安。その先にある動脈硬化予防、さらには長寿こそが目的です」と、中谷先生。動脈硬化が引き起こす心筋梗塞や狭心症から自分を守る、大切なのはまさにその点なのです。
「しかも、ひとくちにコレステロール値と言っても総コレステロールだけで考えるのではなく、LDLコレステロール、HDLコレステロールの各数値や中性脂肪値、そのほか危険因子の存在も十分に考慮すべきです」
コレステロールの増減は自覚症状を伴いません。健康診断などで出た数値をしっかりとらえ、一人ひとり、自分に合った対策を講じていきましょう。

コレステロールだけじゃない中性脂肪値にも注意を。

健康診断の結果にコレステロール値と併記される中性脂肪値。筋肉や心臓のエネルギー源となるなど、コレステロールと同様、身体の維持や活動に欠かせないものです。しかし増えすぎると、HDLコレステロールの減少につながり、余分なコレステロールを十分に回収できないことから、これまた病気の原因に。
血液中にコレステロールと中性脂肪が過剰に存在する状態を脂質異常症(高脂血症)といいます。まずは下の表でセルフチェックを。

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